こんにちは。ROCKSの澤村 英希です。
トレーニングに関する海外を中心とした研究論文と、ROCKS会員様の実データをエビデンスとしたブログを発信しています。少し長くなりますがご覧ください。
フィットネスジムに入会した方の63%が、3か月以内に通わなくなる。
これはブラジルの5,240名を対象とした大規模コホート研究で報告された数字です。さらに、12か月以上継続できる会員は全体のわずか4%未満。この脱落率は、ジムの種類や国を問わず、世界中で同様の傾向が報告されています(Sperandei et al., J Sci Med Sport, 2016)。
ノルウェーの研究でも、フィットネスクラブ入会後6か月で40〜65%の会員が退会またはほぼ通わなくなるという結果が出ています(Gjestvang et al., Scand J Med Sci Sports, 2020)。
なぜこれほど多くの人が、ジムに通い続けられないのでしょうか。わたしは、その原因は「一人では正しいトレーニングができない」という構造的な問題にあると考えています。
一人でジムに行くと、まずどこの部位にどう効いているのかがわかりません。
例えばペックフライというマシンを動かしても、それが本当に胸の筋肉に効いているのか、腕の力で動かしているだけなのか、初心者には判断がつかない。
わたし自身、独学でゴールドジムに通っていた頃、正しいフォームでやっているつもりでした。ところがパーソナルジムで指導を受けたとき、自分がやっていたことはラジオ体操の延長のようなものだったと思い知らされました。
ほんの少しの肘の位置や目線の角度で、効き方はまったく変わります。しかし、その「ほんの少し」は、自分では気づけないのです。
さらに、筋肉を強くするためには「限界まで追い込む」ことが必要です。しかし独学では、限界だと思った地点から、実際のオールアウト(限界まで追い込むこと)までにはまだかなりの距離があることがほとんどです。
心が先に折れてしまうのです。本当の限界は、思っていたよりはるか先にあります。
どの種目を、何kgで、何回やるか。セット間の休憩は何秒か。この設定一つで筋トレの効果は大きく変わりますが、一人で適切に設定することは非常に困難です。
結局、一人でジムに通っても、「それなりにやった気になるだけ」で、体は変わらない。成果が出なければモチベーションは下がり、次第にランニングマシンだけやるようになり、そのうち通う頻度が減り、幽霊会員になり、最終的にジムを退会する。
これが、わたしが「ジムの負の黄金パターン」と呼んでいるものです。
この構造を研究データが裏付けています。
2025年にJournal of Strength and Conditioning Research誌に掲載されたRCT(79名の男女対象)では、同じ筋トレプログラムを「対面指導あり」「アプリガイド」「自己管理(PDF)」の3群で10週間実施した結果が報告されています(Gavanda et al., 2025)。
継続率は、対面指導群が88.2%、アプリ群が81.2%、自己管理群はわずか52.2%でした。自己管理群はほぼ半数が脱落しています。
さらに、筋肉量の増加は対面指導群で+1.4kg(p=0.009)と有意に増加し、スクワットの1RMの伸びも対面指導群が+26.6kgと最も大きい結果でした。対面指導群のみが、体組成(除脂肪体重)の有意な改善を達成しています。
注目すべきは、自己管理群で「個人的な理由」による脱落が6名だったのに対し、対面指導群は0名だったことです。研究者は、対面指導に伴う「アカウンタビリティ(責任感・報告義務)」が継続の強力な動機になっていると分析しています。
2022年のメタ分析(12件のRCT、577名、Fisher et al.)でも、指導ありの筋トレは指導なしと比較して、筋力の向上に中程度の効果(ES=0.40)を示しています。
パーソナルジムが効果的な理由は、この「負の黄金パターン」の構造を根本から解決するからです。
正しいフォームをトレーナーが修正し、狙った筋肉に確実に負荷をかける。適切な重量と回数を設定し、一人では到達できない限界まで追い込む。そして食事のアドバイスまで行う。
短期間で確実に効果が出る。効果が出ると「もっとやりたい」という気持ちが生まれる。その気持ちが体をさらに変えていく。そしてさらにやる気が湧く。この好循環に入ったとき、筋トレは義務ではなくなります。
見た目が変わり、体の調子がよくなり、健康診断の数値が改善される。血圧が下がり、睡眠の質が上がり、着たかった服が着られるようになる。こうなったとき、もうトレーニングを辞める理由がなくなるのです。
わたしの著書にも書きましたが、「続けなければいけない」という感情が「続けたい」という感情に変わること。これが真の習慣化です。パーソナルジムは、その変化を最短距離で起こす場所です。
これが実現できるのがROCKSです。
さあ、次はあなたの番です。
お問い合わせお待ちしております。ROCKSでトレーニングしていただけることを楽しみにしております。
お問い合わせはこちらからhttps://gym-rocks.com/counseling/
【参考文献】
・Sperandei S et al. “Adherence to physical activity in an unsupervised setting: Explanatory variables for high attrition rates among fitness center members.” J Sci Med Sport. 2016;19(11):916-920.
・Gjestvang C et al. “Motives and barriers to initiation and sustained exercise adherence in a fitness club setting—A one-year follow-up study.” Scand J Med Sci Sports. 2020;30(9):1796-1808.
・Gavanda S et al. “Optimizing Resistance Training Outcomes: Comparing In-Person Supervision, Online Coaching, and Self-Guided Approaches: A Randomized Controlled Trial.” J Strength Cond Res. 2025;39(11):1129-1137.
・Fisher JP et al. “The Role of Supervision in Resistance Training; an Exploratory Systematic Review and Meta-Analysis.” Int J Strength Cond. 2022;2(1).
・Lacroix A et al. “Effects of supervised vs. unsupervised training programs on balance and muscle strength in older adults.” Sports Med. 2017;47(11):2341-2361.